『愛のかたまり』

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zoom RSS ボクの背中には羽根がある。98

<<   作成日時 : 2005/06/25 23:01   >>

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『Butterfly 』は光一も剛もいなくて 経営の危機を迎えていた。
「要さん どうしよう このままじゃ今月 かなりピンチですよぉ・・・。」
秋山が要に嘆いていた。要も 今更ながら光一と剛の存在の大きさを感じていた。
「・・・そうだね でもヒカルさん まだ入院してるんだろ?せめてシュウくんがいてくれたらなぁ・・。」
秋山は店で有望な新人ホストをウリに店を盛り上げたいとスカウトのためにあちこち奔走していて まだ光一の見舞いにも行けてなかった。
「そうですね・・・あ、そうだ、Rainさんに 相談してみようかな。」

秋山はレミに早速連絡を入れた。
「・・・え?ほんと?・・・・そう・・・・それは困ったわね・・・少し 時間をくれる?ええ、またね。」
レミは秋山から光一のことを聞いて 衝撃を受けていた。
「ただいま。」
レミが悲しみに暮れていると 剛が戻ってきた。レミの様子がおかしいのにすぐに気付いた。
「レミさん どないしたん?」
「・・・シュウ・・・・・・。」
そう言いかけて レミは口をつぐんだ。
「レミさん?」
「ううん なんでもないの。(笑)ごめんね ちょっと疲れてるのかな・・・。」
「大丈夫?あ、オレ やることあったら言って。いつもレミさんに甘えっぱなしで ごめんな。(
笑)」
剛の笑顔を見て レミは胸が痛くなった。

レミは翌日 花束を持って光一が入院している病院を訪れていた。
本来なら 自分がこんな場所へ来ることははばかられたが それどころではなかった。
部屋をそっと覗くと まだあどけない少女が光一にぴったり寄り添っていた。
「・・・こんにちは(笑)」
レミが声をかけると 雪那は驚いて立ち上がった。
「あ、こんにちは・・・あの・・・。」
「初めまして(笑)あなた・・・光一さんの婚約者の方かしら。私は・・・光一さんの知人で五條レミと言います。よろしくね。」
雪那はいきなりとても美しい女性が光一の知り合いだと言って 現れたので 驚くと共に 不安になった。
自分の知らない光一をきっと この人は知っている・・・。誰?・・・。
光一はウトウトしていたが ふたりの声に目覚めた。
「雪那?・・・。」
「あ、光一さん 目が覚めたんですか?・・あの この方が・・・。」
「こんにちは(笑)元気そうね。」
「・・・きみは・・・どなたですか?」
レミは秋山から 聞いていたが さすがに現実を目の当たりにしてショックが隠せなかった。
「・・・私は あなたの友人よ(笑)『Butterfly 』て知ってる?あなたのお店よ。そこね、あなたが来られないから従業員のみんな とても困っているの。雪那さん?光一さんの退院はいつごろ?」
レミは内心かなり動揺しながらも平静を装いながら笑顔で話していた。
「あ・・・もうじきだと思いますけど・・・・。」
「そう。退院したら すぐにでも店のほうに顔だけでも出して頂戴。仕事のほうは思い出すまで 私が教えてあげるから。雪那さん 光一さん退院したらしばらく私が 預からせていただくわ。そんな顔しなくても大丈夫よ。婚約者のあなたが心配するようなことは何もないから(笑)本当よ。」
「あの・・・店って・・・。」
光一も不安を隠せないでいた。けれどレミを見ていて不思議に信頼できた。
きっとこの女性は自分にとって特別な人だと感じ取っていた。
雪那は光一とは反対に不安で胸が一杯になっていた。
この人と光一を側にいさせてはいけないと 直感のようなものを感じていた。
「でも 光一さんは記憶を失くしてるんです。そんな光一さんにお店に出ろだなんて 無茶です。」
「無茶は承知よ。でも光一さんの記憶が戻ったとき お店が無くなっていたら 光一さんどう思うかしら。光一さんはあの店のオーナーなのよ、従業員にも責任があるの。お客様もみんな 光一さんを待ってるのよ。雪那さん あなたも子供じゃないんだからそれくらい判るでしょう。」
「・・・はい・・・・。」
雪那は泣きそうになっていた。
「雪那・・・泣かないで(笑)オレは大丈夫や。きっと この人の言ってること 正しいと思う、そんな気する。レミさん よろしくお願いします。」
「ありがとう。(笑)じゃ 退院したら連絡下さいね、待ってるわ。」

数日後 光一は退院し レミに連れられて レミの家へ来た。
ちょうど戻っていた剛はいきなりレミに連れられて光一が入ってきたので 声も出ないくらい驚いていた。
「・・・・光一・・・・なんで・・・・。」
「レミさん 彼は?」
「え・・・・。」
光一はまるで初めて会うような目で剛を見た。
「シュウ・・・黙っててごめんね。光一 事故で記憶を失くしてるの。だから 今日からしばらくうちで預かることにしたの 店が危ないのよ。彼にも出てもらわないといけないの。」
「よろしく・・・シュウくんって言うの?いい名だね。(笑)」
レミの言葉にますますショックを受けて 剛は黙って突っ立っていた。だが光一に手を出されて一瞬とまどったが おずおずと手を出して握手を交わした。・・・・涙が出そうになった。
「・・・光一・・・・。」
「光一さん こちらはシュウ。・・・私の弟なの。シュウでいいから(笑)部屋はシュウと同じでいいでしょう?あの部屋しか ベッドないし(笑)シュウ 頼むわね。」
「レミさん・・・。」
剛は信じられないというような目でレミを見た。レミは小さくうなずいて微笑んだ。剛はノドの奥がギュッと絞られるような痛みを感じながらも震える手を押さえているので精一杯だった。
「弟さんか 似てないね(笑)いきなりでごめんな。(笑)」
光一が剛に笑顔を見せた。剛はとまどいながらも 必死に現実を受け止めようとしていた。
「・・・よろしく・・・。」
剛はうまく笑えなかった。光一の目に自分は今 どんな風に映っているのだろう・・・・。
「じゃ これから私は彼を連れて 店に行ってくるから。」
レミは剛のほほにそっと触れると微笑んで 光一を連れて出て行った。
残された剛は自分でも気付かない間にほほを涙が流れていた。
「光一・・・・こんな風にまた会うやなんて・・・・オレのこと 覚えてないんや・・・・。」
剛は胸が痛くて 苦しくなった。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
こんな形でふたりが再会するなんて…きびしぃ〜。
一から関係を作り直す事が果たして良いことになるのか?
記憶が戻った時(戻るのか?)、それはどういう結果を生むのか?
それは神(桜?)のみぞ知る…?
『Buttefly』存続を願うRain
2005/06/25 23:27
何を書いたらいいかわからない…
何か呆然として……
記憶のないまま再会か…
何で名前をシュウと教えたんやろう?
別に剛で良かったんじゃ?
しかし、このふたり大学に復帰出来るの?
そろそろ新学期やと思うんやけど。
WAO
2005/06/26 13:56
記憶喪失か・・・
何かの衝撃でも治るのかしら・・・
NT
2005/06/26 18:25
はぁ・・・みんなのため息が重い。
逢えたと思ったら こんな不意打ちで ひどいよね。
うん ひどい・・・・さて。^^;

2005/06/26 20:34

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