君を想うだけで…。189
「なんだかすごい久しぶりな気がする(笑)」
同じ日の午後。舞雪は琴音に誘われてランチを食べていた。
「やっとこっちの生活もペースが出来てきた感じかな♪あ~やっと舞雪ちゃんとゆっくり過ごせて嬉しい。」
「琴音さん、皇一くんとは会ったの?」
「まだ。・・・忙しそうだし、時間がなかなか合わなくて。」
琴音が寂しそうに微笑んだ。
「舞雪ちゃんは?帝さんと会えてる?」
「・・・うん・・・昨日も一緒にごはん食べた・・・。」
舞雪が目を伏せた。琴音は何か感じたようだった。
「・・・・例の・・・人とはどうなってるの?」
「春樹さんとは・・・これからもいい友人でいましょうって。でも・・・。」
「どうしたの?」
「・・・帝くんたちが仕事でよく行く撮影スタジオに偶然私と同じ名前の人がいてね、字は違うんだけど、春樹さんが好きなのはその人だって帝くんは思い込んでるの。」
「え・・どうして?」
舞雪の口からは皇一が帝に言ったとは言えなかった。
「・・・・でね、その真由紀さんが好きな人は別にいて、その人が釣りが好きだから帝くんに色々教わりたいんだって。帝くん、ふたりじゃまずいからってよりによって春樹さんを誘ったの、そして・・・私にも一緒に行かないかって・・・。」
琴音の顔色も変わっていた。
「なんだか・・・複雑になってるわね・・・どうして・・・。」
「私・・・やっぱり帝くんには春樹さんのことは言えない。だって、一緒に仕事してるんだもん 私のせいで帝くんのこと、傷つけたくない・・・。」
「舞雪ちゃん……。」
舞雪は辛そうに窓の外を見ていた。
その目ははるか遠くの帝を探しているように見えた。
「
琴音!お前、連絡くらいくれよ。こっちに来てるのに会われへんやなんて。」
夜、琴音は皇一に携帯をかけていた。
「ごめんね。今日、舞雪ちゃんに会ったんだけどなんだか話しが複雑になってて…どういうことか皇一さん知ってる?」
「え・・・・ああ・・・それは・・・。」
皇一は自分のうっかり口にしたことがまさかこんなことになるとは思っていなかった。
「
皇一さんが言ったの・・・・舞雪ちゃん、すごく悩んでたわよ。」
「そうやねん・・・全部オレが悪いんや。
」
皇一もひどく凹んでいた。
「舞雪さん?」
数日後。
舞雪が残業して帰るとき、地下鉄のホームで電車を待っていると真由紀が声をかけてきた。
「こんばんは。真由紀さんも今 帰り?」
「はい、雑用ばかりですけど片付けてたらこんな時間に(笑)」
しばらくふたりは黙って並んでいたが、ふいに真由紀が話しかけてきた。
「あの・・・舞雪さんは彼とかいるんですか?」
急に聞かれて舞雪はドキンとした。
「え・・・うん、いるよ。真由紀さんは?」
「いるんですか・・・いいなぁ。私は・・・片思いです。それも 叶いそうにない相手で。」
「そうなの?どうして?」
「・・・舞雪さんには言っちゃおうかな♪同じ名前だし、なんだか親近感がありますよね。あのね・・・。」
真由紀は舞雪の耳元でそっとその名を口にした。
舞雪の顔が凍りついていた。
「真由紀さんの釣り好きな彼って・・・・。」
「はい。彼なんです。こないだ偶然、撮影現場を通りがかって釣りにつれてってくださいってずうずうしく言っちゃいました(笑)」
「・・・・それで・・・何て言われたの?」
舞雪は自分の心臓の音が聞こえるくらいドキドキしていた。
「そのときは、ただびっくりされただけで。私も急に恥ずかしくなって逃げてきちゃったんですけど・・・M社の高瀬さんてご存知でしょう?飲み会で会いましたもんね。高瀬さんが帝さんたちの担当の記者さんなのは知ってます?協力してくれるって言ってくれたんです。それで もう少しがんばってみようかなって。」
真由紀の言葉と帝が話していた言葉が舞雪の頭の中で交錯していた。
舞雪は立っているのがやっとだった。
同じ日の午後。舞雪は琴音に誘われてランチを食べていた。
「やっとこっちの生活もペースが出来てきた感じかな♪あ~やっと舞雪ちゃんとゆっくり過ごせて嬉しい。」
「琴音さん、皇一くんとは会ったの?」
「まだ。・・・忙しそうだし、時間がなかなか合わなくて。」
琴音が寂しそうに微笑んだ。
「舞雪ちゃんは?帝さんと会えてる?」
「・・・うん・・・昨日も一緒にごはん食べた・・・。」
舞雪が目を伏せた。琴音は何か感じたようだった。
「・・・・例の・・・人とはどうなってるの?」
「春樹さんとは・・・これからもいい友人でいましょうって。でも・・・。」
「どうしたの?」
「・・・帝くんたちが仕事でよく行く撮影スタジオに偶然私と同じ名前の人がいてね、字は違うんだけど、春樹さんが好きなのはその人だって帝くんは思い込んでるの。」
「え・・どうして?」
舞雪の口からは皇一が帝に言ったとは言えなかった。
「・・・・でね、その真由紀さんが好きな人は別にいて、その人が釣りが好きだから帝くんに色々教わりたいんだって。帝くん、ふたりじゃまずいからってよりによって春樹さんを誘ったの、そして・・・私にも一緒に行かないかって・・・。」
琴音の顔色も変わっていた。
「なんだか・・・複雑になってるわね・・・どうして・・・。」
「私・・・やっぱり帝くんには春樹さんのことは言えない。だって、一緒に仕事してるんだもん 私のせいで帝くんのこと、傷つけたくない・・・。」
「舞雪ちゃん……。」
舞雪は辛そうに窓の外を見ていた。
その目ははるか遠くの帝を探しているように見えた。
「
琴音!お前、連絡くらいくれよ。こっちに来てるのに会われへんやなんて。」 夜、琴音は皇一に携帯をかけていた。
「ごめんね。今日、舞雪ちゃんに会ったんだけどなんだか話しが複雑になってて…どういうことか皇一さん知ってる?」
「え・・・・ああ・・・それは・・・。」
皇一は自分のうっかり口にしたことがまさかこんなことになるとは思っていなかった。
「
皇一さんが言ったの・・・・舞雪ちゃん、すごく悩んでたわよ。」 「そうやねん・・・全部オレが悪いんや。
」 皇一もひどく凹んでいた。
「舞雪さん?」
数日後。
舞雪が残業して帰るとき、地下鉄のホームで電車を待っていると真由紀が声をかけてきた。
「こんばんは。真由紀さんも今 帰り?」
「はい、雑用ばかりですけど片付けてたらこんな時間に(笑)」
しばらくふたりは黙って並んでいたが、ふいに真由紀が話しかけてきた。
「あの・・・舞雪さんは彼とかいるんですか?」
急に聞かれて舞雪はドキンとした。
「え・・・うん、いるよ。真由紀さんは?」
「いるんですか・・・いいなぁ。私は・・・片思いです。それも 叶いそうにない相手で。」
「そうなの?どうして?」
「・・・舞雪さんには言っちゃおうかな♪同じ名前だし、なんだか親近感がありますよね。あのね・・・。」
真由紀は舞雪の耳元でそっとその名を口にした。
舞雪の顔が凍りついていた。
「真由紀さんの釣り好きな彼って・・・・。」
「はい。彼なんです。こないだ偶然、撮影現場を通りがかって釣りにつれてってくださいってずうずうしく言っちゃいました(笑)」
「・・・・それで・・・何て言われたの?」
舞雪は自分の心臓の音が聞こえるくらいドキドキしていた。
「そのときは、ただびっくりされただけで。私も急に恥ずかしくなって逃げてきちゃったんですけど・・・M社の高瀬さんてご存知でしょう?飲み会で会いましたもんね。高瀬さんが帝さんたちの担当の記者さんなのは知ってます?協力してくれるって言ってくれたんです。それで もう少しがんばってみようかなって。」
真由紀の言葉と帝が話していた言葉が舞雪の頭の中で交錯していた。
舞雪は立っているのがやっとだった。
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